任意整理の手続きの流れと期間

任意整理の手続きの流れと期間

任意整理の和解成立(返済スタート)するまでの期間は?

任意整理を弁護士や司法書士に依頼して和解が成立(返済がスタート)するまでは3カ月〜半年かかります。

 

初回相談から正式依頼までは即日でも可能です。依頼を受けると1日〜3日後には弁護士は各債権者に受任通知を送るので、そこで取り立てはストップします。

 

その後すぐに取引履歴を取り寄せ、引き直し計算が行われます。依頼者と返済計画の打ち合わせがあり、いよいよ和解交渉です。この和解交渉が成立するのは早くて3カ月です。貸金業者の対応が遅かったり、交渉がもつれたり、訴訟になった場合は半年位かかることもあります。

 

和解契約が成立したら、あとは返済計画通り3年〜5年かけて減額した借金を返済していきます。すべての借金を完済したら無事任意整理は完了となります。

 

任意整理の全体の流れ

任意整理手続きの流れは以下の通りです。

 

任意整理の流れ

@法律事務所に初回相談を行う
A正式に依頼
B受任通知発送
C取引履歴の開示
D利息制限法による引き直し計算
E無理のない返済計画を立てる
F各債権者と個別交渉を行う
G和解契約の締結
H返済開始

 

任意整理手続きの流れ

任意整理の流れ@【法律事務所に初回相談を行う】

まずは専門家に初回相談を行います。任意整理を依頼できる専門家は弁護士か司法書士どちらかになります。初回相談が無料の法律事務所もありますし、30分で5000円という事務所もあります。

 

初回相談は「対面相談」か「電話相談」かになります。「対面相談」の場合は、必要な書類を用意し電話予約をして直接法律事務所に行き、弁護士さんと対面で相談をします。対面相談では「印鑑」「免許証や保険証」「債権者一覧表」が必要です。

 

債権者一覧表とは、予め用意する書類で、そこには「借金をした相手一覧」「いつから借り入れをしたか」「それぞれの借金総額」「最終取引日」などを記入します。これは各法律事務所のHPで用意されているのでダウンロードして記入し、初回相談で持参します。相談時間は限られていますから、この債権者一覧表があれば話がスムーズに進みます。

 

「電話相談」の場合は、予め用意する書類はありませんが、「借金をした相手一覧」「それぞれの借金総額」「いつ借りたか」「最後に返済した日」などは予め把握しておく必要があります。電話相談では受付時間内であれば無料で何度でも相談可能という事務所もあります。

 

これらの初回相談で、弁護士費用はどの程度になるのかと任意整理をしてどの程度効果があるのか「見積り」が出ます。そこで十分な効果があると判断されれば依頼が可能になります。費用ばかりがかかり、任意整理では借金額が減らない(任意整理では問題が解決できない)場合は、他の債務整理を検討されることもあります。

 

任意整理の流れA【正式依頼】

弁護士相談で見積りが出され、弁護士費用以上の効果が期待できる場合は正式に依頼することになります。委任の書類を作成します。このタイミングで「着手金」を支払うことになります。

 

着手金とはその事件を依頼する上で一番最初に支払うお金で、成果に関係なく前払いで支払うことになります。借金一件あたり3万円が相場です。ただし法律事務所の中には「相談料」と「着手金」が無料の事務所があります。そういった事務所では成果が出た時に後払いで支払うことが可能です。

 

正式に依頼したら、あとは依頼者がすることは殆どありません。今後は弁護士(司法書士)が代理人となって行っていくことになります。依頼者は専門家に言われた書類を用意し提出するだけです。提出書類に関しては入手困難なものはありません。

 

※任意整理の弁護士費用に関してはこちら

 

任意整理の流れB【受任通知発送】

正式依頼が決まったら弁護士はすぐに各債権者に受任通知(介入通知)を送ります。受任通知が弁護士から送られると、貸金業者は債務者に対して直接請求ができなくなります(貸金業21条9号)。これに違反すると業務停止や刑事罰の対象になるので、受任通知のもつ意味は大きいです。

 

ようするに、この段階で任意整理の対象に入れた貸金業者からの取り立ては完全にストップします。受任通知が送られてから和解が成立するの3カ月〜半年の間は、借金の返済は一旦停止するので、この期間に今まで借金に充てていたお金を弁護士費用に積み立てていきます。

 

任意整理の流れC【取引履歴の開示】

正確な借金額を知るために、各債権者に取引履歴を入手します。貸金業19条2項で債権者は最終返済日から10年間の取引履歴の保管と開示義務が課せられています。

 

この取引履歴は自分が過去に何年何月に借り入れをして何年何月に返済したかということを全部一覧にした文書です。この情報によって借金の状態がより正確に把握できるようになります。

 

任意整理の流れD【利息制限法による引き直し計算】

これまではあくまで依頼者の明細書や自己申告による借金額からの見積もりでしたが、取引履歴を入手したことで、正確な借金が把握できます。利息制限法による引き直し計算とは、繰り返し行われた借り入れと返済の取引(取引履歴)を元に、法定利息率により再計算をすることを言います。

 

もし法定利息を超える利息で借金をしていていた場合、正しい利息に引き直され、借金の残高の圧縮ができないかどうか計算をします。10年以上返済を続けていた場合は過払い金が発生することもあります。

 

任意整理の流れE【無理のない返済計画を立てる】

引き直し計算が完了すると、正しい借金総額が判明します。法定利息に戻した正しい借金総額を元にして、「無理のない返済計画」を立てていきます。

 

依頼者の「毎月返済可能な金額」を出し、それを元に3年計画で返済するのか、もしくは4年〜5年という長いスパンで返済するのか、将来利息のカット(完済するまで発生する利息を止めてもらう)や遅延損害金のカットなど検討します。

 

任意整理の流れF【各債権者と個別交渉を行う】

任意整理の対象に入れた債権者とそれぞれ一件ずつ交渉をしていきます。

 

たとえば「将来利息だけでなく、経過利息もカットしてくれないか」とか「返済期間を5年に延長して月々の返済を〇万円まで下げてくれないか」とか「いくらまで支払ったらあとは残りの借金は免除してくれないか」とか「遅延損害金は過去の分までカットしてくれないか」とかそれぞれ交渉していきます。

 

どの程度まで応じてくれるかはすべて債権者次第です。2008年から続いている過払い金請求で貸金業者も体力を失っているので、体力がない業者に関しては将来利息のカットまでが限界のケースが多いです。

 

任意整理の流れG【和解契約の締結】

交渉で話がまとまったら、和解ということになり、和解書という書類を作ります。任意整理の進歩状況ですが、これは弁護士の方から連絡をしてくれる事務所もあれば、向こうからは連絡は一切なく依頼者の方から連絡を入れるケースもあります。

 

弁護士は依頼者のプライバシーを守るという観点から、専門家からの連絡は避け、「次は〇か月後に連絡をしてください」という形をとるケースが多いです。一定期間経ったらこちらから連絡を入れ、〇業者とはいくらで和解しました、といった進行状況を確認します。

 

任意整理の流れH【返済開始】

すべての貸金業者と和解契約が成立したら終了です。あとは和解書通りに返済を実行していくということになります。

 

和解後の返済ですが、一般的にはそれぞれの債権者に直接返済しますが、法律事務所の口座に一括振込みすれば、事務所がそれぞれの債権者に振り分けてくれるサービスもあります。

 

和解後の返済での注意点ですが、和解契約後の返済が2か月以上滞納すると、債権者に一括返済する権利が生まれ、契約は無効になってしまいます。返済が遅れそうな時は必ず事前に担当の弁護士に連絡を入れ、事情を話すようにしましょう。

 

債務者(依頼者)がすることは?

任意整理のすべての業務を専門家が代理人となって行う

弁護士や司法書士に依頼するとすべての業務を代理人として行ってくれます。

 

依頼者(債務者)がすることは、必要な書類を用意するくらいです。専門家に依頼すると一旦債権者への返済が止まるので、その間に弁護士費用の振込みをします。

 

正式依頼して3カ月くらいすると和解契約がまとまっているので、途中経過を知るために、こちらから連絡を入れるとよいでしょう。和解が成立したら、返済計画通り「毎月〇万円」という形で振込みをしていきます。

 

提出するものはなに?

「身分証明書(免許証や保険証、パスポートなど)」「源泉徴収票」「住民票」「印鑑」「手元にあるクレジットカード」「預金通帳」があればOKです。

 

※手続きに必要な書類まとめ

 



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