債務整理(任意整理) 遅延損害金

返済が滞ってできた遅延損害金は任意整理でカット可能か?

任意整理をすると遅延損害金はカットしてもらえる可能性が非常に高い

遅延損害金とは、借りた人が返済期限までに返済しなかった時に発生する損害金ですが、任意整理をするとこれは一切支払う必要はありません。

 

任意整理の交渉にあたって、昔は、「借金を返さないことは借り逃げであり、和解成立日までに発生した遅延損害金や利息は支払ってほしい」と業者側は強く主張していました。

 

業者は契約書に「支払い期日に遅れると賠償金が発生します」と明記しているので、これを根拠にしていました。

 

しかし、弁護士側はこの主張を受け入れると今後増えていく遅延損害金を防ぐために、短時間での和解を強いられます。

 

そうすると、調査が不十分になったり、返済計画が立てられないまま債務整理をすることになり、任意整理の本来の目的である「経済的再生のため、無理のない返済計画を立て直す」ということができなくなります。

 

こうした理由から、弁護士は「東京弁護士会」などで団結を図り、「任意整理では遅延損害金は一切支払わない」という方向性を固め、各弁護士足並みを揃えました。

 

こうして各弁護士はこの主張を一貫し、業者からの要求を断固拒否し続けたため、現在では「遅延損害金を支払ってくれ」と主張する業者はいなくなりました。

 

任意整理での遅延損害金のカットは今や一般的になっています。

 

任意整理をすると未払い利息と将来利息もカットされる

借金は大きく3つの要素に分類できます。元本(元となる借金)と利息(元本を基準にして金利計算で1日単位で増えていくお金)と遅延損害金(返済期日に遅れた時に支払うお金)です。

 

任意整理をすると遅延損害金だけでなく、未払い利息と将来利息のカットも可能です。

 

未払い利息とは、貸金業者と最終取引があった日から任意整理の和解が成立する日までに発生する利息です。

 

任意整理の交渉は、取り組みはじめてから和解契約が成立するまで早くて2か月、遅い場合だと6か月以上かかります。

 

この間に発生する利息のことを「未払い利息」といい、この間は利息が完全ストップします。

 

将来利息とは、任意整理の和解が成立してから、和解後の減額された借金が完済するまでの利息です。

 

任意整理では、和解成立後は減額された残りの借金を3年(36回支払い)計画で返済していきます。

 

この間に発生する利息を「将来利息」といい、和解が成立して以降の利息は借金に上乗せされませんし、支払う必要もありません。

 

まとめると、任意整理の交渉中に発生する未払い利息と和解成立後に発生する将来利息は完全にカットされます。

 

簡単に言うと、任意整理を依頼した時から利息は完全にストップし、依頼後の利息は一切支払う必要はなくなるということです。

 

※ただし任意整理というのは裁判所を介さずに弁護士と債権者が交渉の中で取決めをする手続きとなります。どの程度減額されるかはその交渉次第となります。将来利息はカットしてもらえる可能性が高いです。未払い利息についてもカットされるケースが多いです。

 

弁護士に債務整理を依頼すると、今後の利息を支払わなくてすむように和解をしますので、たとえば、銀行カードローンやクレジットのキャッシングなど低金利の借金であっても、債務整理を依頼するメリットは十分あります。

 

長く滞って利息と遅延損害金が膨大に増えた借金は任意整理で解決可能か?

 

 

【質問】消費者金融から60万、クレジットカードで40万、計100万円の借金をしました。人間関係で精神的に働けなくなり、仕事を辞め、返済が長く滞っています。
借りては返したの繰り返しでしたが、今は借金を3年ほど放置しています。

 

おそらく膨大な遅延損害金と利息があると思います。色々インターネットで調べたところ、専門家に依頼すると借金整理してもらえることがわかりました。自分では、任意整理か自己破産しかないと思っています。

 

専門家に依頼したら膨大な遅延損害金と利息はカットしてもらえることは可能ですか?もし元本だけにできるなら、親族に頼み込んで一括返済したいと考えています。

 

 

【回答】任意整理は生活に困り、返済に窮している人に、返済可能な額まで減らすよう和解交渉するものです。今まで溜まっていた遅延損害金に関しては、任意整理で完全カットすることができます。借金が滞っていても関係ありません。未払い利息、将来利息もカットできます。

 

通常の利息は(18%)は払わなくてはいけない場合がほとんどです。ただし、一括返済を視野に入れるとなると、話は違ってきます。和解成立後に分割返済で行うという条件と一括返済で行うという条件では、減額できる借金に差が出てきます。今回は一括返済も可能ということですので、通常の利息も大きくカットできる可能性があります。参照:任意整理で借金を一括返済するメリット

 

貸金業者としては、自己破産もあり得る相手には、破産されて全額回収ができないよりも、一括で元本だけでも回収した方がよいと考えることもあります。自己破産しか選択肢がないと相手方を説得すれば妥協することもありますし、転職して相手が勤務先を把握していないのなら、債務名義をとっても給料の差し押さえも出来ないので乗る可能性はあります。現在無職ということですので、業者は差し押さえすることはできません。

 

最終的には貸金業者の判断次第ですが、一括返済を条件に入れることで、交渉が大変有利になることは事実です。もし交渉が上手くいかなかった場合、自己破産も視野に入れる必要があります。現在無職で借金が100万円以上あるということですので、破産できる条件は十分満たしています。

 

自己破産は経済的に借金を完全リセットする最終手段です。生活面でもデメリットも考慮しながらの判断になりますが、この場合どのみち任意整理をしても信用情報には事故情報が記載されますし、自己破産の方が借金を完全リセットしてスッキリするかもしれません。

 

まとめ

・任意整理をすると遅延損害金は支払う必要はない

 

・遅延損害金だけでなく、未払い利息・将来利息も支払う必要はない

 

・長く滞っていた借金でも任意整理で対応可能

 

 

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