450万円の借金を法テラス経由で自己破産をした体験談

450万円の借金を法テラス経由で自己破産をした体験談

交通事故により収入がなくなり、法テラス経由で自己破産を決意

 

自己破産体験談

・性別:男性
・債務整理の方法:自己破産
・借金の原因:パチンコ、パチスロ
・借金の状況:消費者金融7社から総額450万円
・毎月の返済額:7万円
・自己破産後の借金:0円
・自己破産後の返済:0円
・弁護士費用:15万円(免除申請により支払い0円)

 

まずはじめに自己破産前の私の状況です。

 

消費者金融7社から計450万円(全て借り入れ限度額)の借り入れをしていました。

 

毎月の支払いはジャンプ(元金を払えず利息のみの支払い)だけでも月7万円程です。月の手取りの給料が20万程度でしたので、13万円で一人暮らしをしていました。

 

趣味はパチンコ、パチスロです。13万円の中から食費を切り詰めてホール通いをしていました。返済は会社のボーナスで一社づつ完済するという大雑把な計画でした。

 

7社のうち2社から満額の100万円を借りていました。その2社は取り立ても厳しく、利息の入金が1日でも遅れると携帯電話に恫喝紛いの連絡が来ていました。日々携帯の着信振動が気になってしまい、給料日には一刻も早く支払いを行っていました。

 

このように切迫した精神状態の中で私の借金生活が送られていました。

 

自己破産をするきっかけは仕事中の交通事故にともなう退職です。私自身が事故を起こし加害者になったため、会社から「退職勧告」を受け、やむなく退職を決意しました。交通事故ですので国選弁護人が裁判等を担当して頂きました。

 

私の担当の弁護士の先生が偶然、自己破産や任意整理を行っている方でした。その先生からの提案で自己破産をして、新規一転ゼロから新しい人生を始めようと決意しました。

 

自己破産の申請を行う手続きはそれほど難しいものではなく、弁護士の先生からの質問に答えていく作業です。

 

実際の流れは「質問」、「回答」、「裏付け調査」の繰り返しです。契約書を持っていた所はその原本を提出やFAXしました。当時は過払い金が社会問題になっていたので、消費者金融1社ごとに確認していきました。

 

私の場合は7社になる前は他に4社ほど借り入れして完済していましたので、トータルで11社ほどの借り入れ状況と過払い金の発生有無の確認が必要でした。その調査で2か月程を要しました。

 

私の場合11社から借り入れ履歴があり、全ての会社から過払い金が発生していました。その為、トータルの自己破産申請額は45万円程でした。

 

45万円程度でしたらすぐ払えると思われますが、当時は仕事もなく、交通事故の裁判も長期化(被害者の方が3か月以上の寝たきりになりました。)していたため、裁判以外の費用(お見舞いの交通費等)の目途がついていませんでした。

 

弁護士費用に関してですが、ちょっとした裏技(?)がありました。担当弁護士の先生から法テラスの利用を提案されました。法テラスでは弁護士費用を一時的に肩代わりして、毎月5000円程度を2年間支払うというような方式です。

 

私の場合は弁護士費用が15万円程になり、それを法テラス経由で支払うという契約になりました。

 

しかし、月5000円すら払えない状態でしたので、自己破産の免責申請額に、その法テラスの金額も上乗せしました。最終的な自己破産申請金額は60万円位でした。私自身の支払いは0円です。(弁護士費用含め)

 

自己破産後は生活にそれほど変化はありませんでしたが、自分の稼いだお金で趣味や生活をすることが新鮮に感じられました。事故前の趣味だったパチンコもやめ、新しい趣味を見つけ、それにお金と情熱を傾けられるようになりました。

 

家族には事故の際に借金の事や自己破産の事を話していたのでそれほど立場が悪くなるということもありませんでした。でも家族にこれ以上迷惑がかけられないと思い、実家を出て一人で暮らし始めました。

 

自己破産をしてよかったのは、やはり精神状態です。借りるということはいずれ返さなければなりません。追い詰められたような精神状態から解放された時は肩の荷がやっと下りたような感覚です。これから自分は何でもできるし、何にでもなれるというような希望が湧いてきました。

 

デメリットももちろんありました。携帯電話は月々の支払で機種代金を払いますが、私の場合は一括支払いが原則でしたので、中古の機種を使うなど工夫が必要です。クレジットカードが作れないのも痛手です。大きな買い物が出来ないのである程度の我慢が必要です。

 

でもやはり長い期間借金生活を過ごしてきた自分にとってはあまり大きなデメリットはありませんでした。

 

今借金で悩んでいる方は、まず正直に自分の状況を弁護士さんに相談してみましょう。ポイントは正直にです。

 

それがなければ自己破産後にまた街金(違法業者)とかから借金する羽目になります。お金だけでなく、自分のお金の使い方と向き合うのには自分ひとりでは難しいと思いました。

 

 

 

 

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