500万の借金を任意整理したが個人再生に手続き変更した体験談

530万の借金の任意整理の支払い途中で個人再生に切り替えた体験談

債務整理前〜収入ストップ、父の交通事故〜

私がまさか個人再生をするとは思わなかったですし、大体の方も恐らく同じ気持ちだと思います。

 

個人再生前は、個人再生と言うよりも債務整理に対して偏見もありました。しかし、個人再生を行ってみて、気がついたら笑顔が増え、人生のリスタートのきっかけとなった方も数多くいらっしゃると思います。

 

私もその一人です。個人再生前の状況は、まさか私が借金を抱えるとは夢にも思っていませんでした。自分で言うのも何ですが、意外と堅実な生き方を独身時代はしていたので、両親の借金やギャンブル以外で借金をする人の意味がわかりませんでした。

 

しかし、まじめに働いていても、災難は誰しもに訪れます。私の場合は、会社の業績悪化でした。

 

最初は給料カットから始まりました。しかし、社長の1年後には、元に戻すと言う言葉を信じていたのですが、そううまくは行きません。

 

会社の中は立て直すと言う危機感よりも、何とかなるだろうと言う楽観の空気感が漂っていました。そんな会社に陽報は訪れません。

 

5年で2度の給料カットに、ボーナスも出なくなり、挙げ句の果てに自営業の父が交通事故に合い、親の収入はストップ。

 

収入激減の中、娘の学費、両親の問題。なぜかこの時とばかりに、一気に悪い流れが押し寄せて来ました。この状況が5年続き、生計が回っていないのも薄々わかっていました。

 

しかし、妻に怖くて聞く事も出来ないまま、時が過ぎていきましたが、給料カットから7年が経った時に、妻のもう限界と言う嘆きと共に、本意ではありませんでしたが、そんな事は言っていられないと、法律事務所へ相談に行きました。

 

弁護士事務所と相談し任意整理をする

その時点での借金は530万円でした。7年掛けて積もってしまった借金です。弁護士先生は、借金の金額を考えて、個人再生を推奨して頂きましたが、何もわかっていない私は、裁判所が介入してくる時点で怖くなり、まずは任意整理でとお願いし、借金を返済する事に決めました。

 

しかし、完済まで6年半。任意整理をして1年経っても、変わらない会社の業績を考えると、残り5年半、毎月6万5千円を支払っていけるのか。その間、娘は高校も控えている。そう思った時、途方に暮れる自分がいました。

 

そして、夫婦で話し合った結論は、もう一度、法律事務所に行って相談する事でした。そして個人再生への切り替えを受諾する事になりました。

 

任意整理から個人再生に切り替え

両親にバレ、購入した家も手放さなければと腹を括っていましたが、弁護士先生より個人再生は、任意整理とは違い、裁判所が介入しますし、時間も要します。

 

必要な書類も収集が必要ですし、毎月の家計簿、給料明細、通帳記入コピーの提出があり大変です。

 

ただ、個人再生には家を残すプランもありますし、うまく認可されれば現借金の5分の1に借金は圧縮され、3年支払いと言う形になると言う事でした。

 

私は勘違いをしていました。個人再生は自己破産とあまり変わらないと思っていたのですが、そうではなかったのです。

 

まさかの持ち家が残り、両親にもバレずに実行出来るものだと言う事がわかった時、何か前の霧がパッとなくなる様な感覚でした。

 

今の辛く、苦しく、家でも夫婦間がギクシャクし、会話と言えば借金の話に嫌気が差していた事を考えると、藁をもすがる思いでした。最初に相談をして半年間、弁護士費用を支払い、同時進行で必要書類の収集、家計簿の作成に奔走しました。

 

そして、書類の精査後に打ち合わせをし、個人再生への申し立てとなりました。その後、履行テストで支払い能力があるかのテストを半年掛けて行い、そして、無事に裁判所より個人再生の認可がおりる事となりました。

 

最初に相談してから、実に1年半掛かりました。ただ、この1年半が、私や妻にとってお金の価値観を見直す為には、私達にとってはこの1年半が必要だと言う事なのだと思う様にしました。

 

今は個人再生認可がおりて、後1年で完済します。申し立てから、5年から7年でカードは使える様になりますと言われましたが、私達、夫婦は今後、カードは使わないと思います。

 

それは個人再生によって救われ、変われたからです。今は少ない額ですが貯金が出来るまでになりました。

 

人は良いきっかけからよりも、悪いきっかけからの方が成長出来るのだなと感じています。我が家に笑顔が戻り、夫婦での会話も増えています。来年、完済した時、夫婦だけで囁かに湛えて乾杯したいと思っています。