借金 夜逃げ 住民票

借金で夜逃げすると住民票はとれないのか?

借金の滞納で夜逃げした場合、住民票は移すことができません。

 

貸金業者(消費者金融やカード会社や保証会社など)は定期的に債務者が住民票を移動していないか市役所に調べに行きます。かなり頻繁にこのチェックをしています。

 

もしこの時住民票の移動があった場合、顧客の住民票でしたら取得することができます。住民票を取得する時に使用目的を書く欄があるのですが、そこに借金関係と書くと取得することができます。住民票は債権者である証拠(例えば借用書など)を市役所に提出すれば、第三者でも請求できます。

 

新住所がわかれば、貸金業者はすぐに督促の手紙をその住所に送ります。中には嘘の住所(架空の住所)を登録する債務者もいるのですぐに自宅訪問されることはありません。まずは手紙を送り、この時手紙が戻ってこなければ、そこに債務者が住んでいるということですから、そのまま督促の手紙を送り続け、時間があれば自宅訪問をされることになります。

 

住民票を移すと、居場所が特定される原因になるのです。何年か経ったのでもう安心と思っていても、住民票を移すと、すぐに返済の請求が来るなどということがあるのです。

 

虚偽の住所を住民票に記載したらどうなる?

2chでは「たとえば新住所では賃貸マンションで1204号室に住んでいる場合、1305号室など存在しない番号を書けば取り立てから免れられる」などの情報があります。しかし、虚偽の記載を住民票にすることは犯罪となります。

 

意図的に虚偽の住所へ住民票を移したといえる場合、公正証書原本不実記載罪として、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金が規定されています。犯罪行為となります。

 

住民票が取れないデメリット

日本の法律では、居住している地域に住民登録することではじめて行政サービスが受けられるようになっています。

 

住民票を取得しないというのは日本の義務を果たしていないことになるので、行政サービスを受けることが困難になります。

 

また、公的なサービスだけではなく、就職先や子供の入学などにも影響してきます。住民票が取れないことのデメリットは以下の通りです。

  • 新住所で住民票の提出を必ずしないといけない職場には就職できない
  • 新住所では住民票がないと子供の本入学ができない、婚姻届けも出せない
  • 免許更新は旧住所の免許センターでしないといけない
  • 本人確認書類(免許証や国民健康保険証)が旧住所の記載のまま
  • 公的な書類(所得証明書など)は旧住所のものしか取得できない
  • 住民票の提出が必須の賃貸マンション(アパート)には引っ越しができない
  • 新住所先では選挙ができない
  • 新住所先の公的サービス(図書館やスポーツ施設など)の利用ができない
  • 新住所で国民年金や児童手当の受給ができない

夜逃げ先は住み慣れた住所ではないので大変です。やはり一番は住民票の提出が必須の職場には就職できないことです。特に正社員契約する場合は住民票の提出が求められ、それを元に社会保険などの手続きを行います。新住所の住民票は取得できないので、そういった職場には就職できません。働き先が限られます。
住民票がないと子供の本入学ができません。
免許を取得する場合、新住所には更新の手紙は届きません。更新月に自分で気づいて旧住所の免許センターに出向く必要があります。手紙がなくても免許証さえあれば更新は可能です。
本人確認書類(免許証や国民健康保険証など)は旧住所のままですので、支障がでることがあります。たとえば銀行の預金口座を作る時、旧住所のままの本人確認書類では新規作成できません。
新しい賃貸を借りる時に住民票の提出を求められることがあります。この時支障が出ます。あとは新住所での公的サービスは受けることができません。
影響はとても大きいと言えます。

 

 

夜逃げすると何年住民票を取得できないの?

借金には時効があり、夜逃げは借金が時効を迎えるまで続くことになります。

 

商法の「消滅時効の規定」で貸金業者からの借金の時効は5年であると定められています。(一般個人からの借金は、時効10年)

 

つまり、最後に支払いまたは借入れをしてから、業者からの借金は5年、個人からの借金は10年経過すれば支払いはしなくてもよくなるのです。

 

しかし、ほとんどの場合、貸金業者が5年間も借金を放置することはありません。貸金業者は時効が成立する前に、訴訟裁判を起こすことで時効を中断、延長させます。

 

貸金業者の時効延長の方法

たとえば、貸金返還請求訴訟の裁判を起こすことで借金の時効は10年延長されます。貸金返還請求訴訟とは、貸金業者の貸金回収のために認められた簡易な裁判のことです。

 

夜逃げなどをしていて、訴訟の連絡を知らなければ、異議申し立てはできません。欠席裁判となり、債権者有利な判決が下ります。

 

※経費対効果を考えて債権者は取り立てをします。たとえば元本だけでも200万円以上あるなど借金が大きい場合は欠席裁判であっても時効延長の手続きをすることがあります。元本が100万円以下など少ない場合は、裁判費用や取り立て費用に対して回収できる見込みがあるかどうか考えます。元本が小さいケースでは欠席裁判をしてまで時効延長されるとは考えづらいです。このように時効の延長の手続きがとられるかどうかはケースバイケースと言えます。絶対にとられるわけではありません。

 

夜逃げ中の債務者は、時効が延長したことを知らずに「そろそろ時効のはずだ」と油断して住民票を移した途端、延滞料と利息が加わった高額な借金の支払いを求められることも稀にあるのです。

 

時効の期間

種類

時効期間

消費者金融やカード会社 5年
銀行 5年
割賦販売 2年
宿泊代金・飲食代金 1年
友人からの借金 10年

 

必ず専門家に相談しよう

以上のように、夜逃げは借金問題の根本的な解決にならず、訴訟を起こされることでかえって事態は悪化してしまいます。

 

借金問題に悩んでいる場合は、弁護士に相談し、適切な解決方法を教えてもらいましょう。

 

専門家に債務整理を依頼することで、支払う必要のない借金を減額してもらったり、交渉してもらったりして、リーズナブルな返済プランを立ててもらうことができます。

 

もし支払い不能状態にある場合は、法律の力を借りることで、全額免除も可能です。現在の日本では、どんなに多額の借金を背負っていても法律によって「健康で文化的な最低限度の生活」は守られるようになっているのです。

 

きちんと借金問題と向き合う姿勢さえ示せば、弁護士は必ずあなたの頼もしい味方になってくれます。

 

 

 

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