債務整理(任意整理・個人再生・自己破産) 必要 書類

債務整理を相談・依頼する時必要な書類は?

今回は弁護士に債務整理の相談する時に必要なものと、正式に依頼した後に必要な書類を説明していきます。

 

債務整理とは、任意整理、個人再生、自己破産の総称です。それぞれ必要な書類が異なりますので、一つずつ説明していきます。

 

弁護士に借金の相談する時に必要なもの

弁護士・司法書士に無料相談をお願いする時に、必ず必要なものは「身分証明書」と「認印」の2点です。

 

身分証明書は免許書か保険証。認印はシャチハタ以外でしたら、印鑑でもOKです。

 

その他、借り入れた時の資料があればそれも用意しましょう。借入時の契約書や借入の明細、債権者一覧表、クレジットカード等です。

 

初回相談では、30分5000円が相場です。無料相談の行っている事務所もあります。どちらも相談時間は限られていますから、1枚で借金状況がわかるように「債権者一覧表」を作っておきます。

 

これは用紙をHPでダウンロードできる事務所もあれば自身で作らないといけない事務所などそれぞれです。自分で作る時は1枚の紙にそれぞれの情報を整理して書きだしておけばOKです。

 

1枚に現在の借金の情報がまとめられていたら、30分の相談時間を有効に活用することができます。

 

初回相談で正確な金額や正確な日時など完璧に把握する必要はありません。後から弁護士が取引履歴開示をして、より正確な情報を業者から取り寄せます。初回相談の段階ではできる範囲で借金状況がわかるようにします。

 

相談前に借金情報をまとめておく

1.相談前に消費者金融の契約書、借用書、領収書、督促状、また、郵送された書類、カードをできるだけ集めて、当日持参します(これらの書類がなくなった場合でも、無料相談は可能です)

 

2.「借金をしている相手の名前(業者)、住所」「借金残高」「いつから借り始めたか」「最後の返済した日」の4項目をそれぞれ1枚の紙にまとめます。サラ金やクレジットカードの借金だけでなく、車・家のローンや滞納している家賃や電話料金、友人から借りているお金、銀行からの借り入れもすべて借金という扱いです。手持ちの資料(借入時の契約書や取引履歴、預金通帳)の情報を頼りに債権者一覧表を完成させます。正確な日時がわからない場合は、「平成〇年〇月ごろ」という記入の仕方をします。

 

3.担保に入っているもの(不動産など)の有無を確認します

 

4.収入の状況と家賃や公共料金など生活費を整理しておきます。入ってくるお金と出ていくお金(収入と支出)をザックリと把握します

借金の明細書や契約書がなく、自分の借金の総額がわからない場合でも相談できる?

もし契約書など書類が一切なく、現在の借金総額がわからない状況でも、無料相談を行うことができます。
借り入れをした業者さえわかればOKです。債務整理を専門家に依頼すると、専門家は各業者に過去の取引履歴を取り寄せます。
貸金業者が取引履歴を開示することは法律で義務付けられています。必ず業者は取引履歴を請求されたら開示しないといけません。
専門家はその取引履歴をもとに、引き直し計算をすることで、いついくら借りて、いくら返したのかすべて知ることができます。
それらの情報をもとに適切な債務整理方法を教えてくれ、だいたいの見積もり額を出してくれます。
この「取引履歴の開示」は自分でも行うことができるので、もし話し合いを円滑に進めたい場合は、予め自分ですべての貸金業者に取引履歴の開示をお願いしましょう。

債務整理に必要な書類一覧化と集め方について

 

 

 

任意整理をするにあたって用意するもの

弁護士・司法書士に任意整理を依頼する時、こちらが用意するものは以下の6点です。

 

各事務所ごとに必要なものは多少違う場合がありますが以下のものは確実に必要なものです。

 

■消費者金融のカード、クレジットカード
手元にある場合は提出します。消費者金融のカード、クレジットカードがあればよいです。契約書はいりません。

 

■預貯金通帳(取引履歴 2年分程度が必要)
借金のやりくりをしていた取引履歴が載っている通帳が必要です。
もし過去の取引履歴がない場合は、銀行で手数料500円ほどで通帳の再発行をしてもらえます。
その時「何に使用されますか?」と聞かれますが、確定申告のため、など正直に債務整理が理由であると伝える必要はありません。

 

■源泉徴収票
もしなければ課税証明書でも代用可能です。

 

■本籍が載っている住民票

 

■運転免許証や保険証などの身分証明書

 

■印鑑
認印でもOKです。シャチハタはNG。

 

自己破産に必要なもの

自分で用意する書類として以下ものが挙げられます。

必ず必要なもの

■住民票
世帯全員が記載されている住民票が必要です。(3ヶ月以内)。
取得先は市役所。

 

■住居に関する資料
マンションやアパートなど賃貸に住んでいる場合は賃貸契約書のコピーが必要です。 取得先は仲介業者。
社宅や社員寮に住んでいる場合は社宅証明書のコピーが必要です。 取得先は勤務先。
マイホームを所有している場合は建物・土地の登記事項証明書が必要です。  取得先は法務局。

 

■給与明細書の写し
現在収入がある場合は、過去2ヶ月分の給料明細書のコピーが必要です。
取得先は勤務先。
自営業の場合は不要です。

 

■源泉徴収票の写し
収入を保証するために必要です。源泉徴収票のコピー(過去1か月分)が必要です。取得先は勤務先。
自営業の場合は確定申告の控えが必要です。取得先は税務署。

 

■預金通帳の写し(残高証明書の写し)
すべての預金通帳のコピーが必要(約、過去2年分)。取得先は銀行。

 

該当する場合に必要な資料

■戸籍謄本
抄本ではなく、謄本が必要です。取得先は市役所。

 

■市民税・県民税課税証明書
住民税の課税額の証明書が必要です。取得先は市役所。

 

■不動産登記簿謄本
土地や持家など不動産を所有している場合は、その登記簿謄本が必要です。(法務局で取得)。

 

■退職金を証明する書面
退職金を受け取っていた場合には、それを証明する書面、将来に向かって退職金の受給が見込まれる場合は、その計算書が必要です。(会社から取得できます)。
退職金の証明物を会社に請求するのが嫌な人は、就業規則や退職金支給規定の書類と一緒に、自分で作成した計算書を提出することで代用できことがあります。裁判所に確認してみましょう。

 

■保険証券の写し
生命保険、学資保険、自動車保険、火災保険などの保険に加入している場合は保険証券のコピーが必要です。共済も対象に含みます。
保険証券がなくなっている場合は、保険会社に再発行を依頼しましょう。

 

■保険解約返戻金証明書
生命保険や学資保険など、保険を解約して、解約返還金を得た場合は、保険解約返戻金証明書が必要です。取得先は保険会社。

 

■車検証の写し
車を持っている場合は、その車検証のコピーが必要です。
自動二輪車の場合は、登録事項証明書が必要です。取得先は運輸局。

 

■自動車(自動二輪)の査定書
自動車を持っている場合は、その自動車を査定してもらった書類が必要です。
買取業者に依頼すると検定書を取得できます。インターネット上での査定の場合、査定金額が記載された部分を印刷したものでも可能です。

 

■年金の受給証明書の写し
年金を受け取っている場合は年金の受給証明書のコピーが必要です。取得先は市役所。

 

■公的給付金(生活保護)の写し
生活保護を受給している場合は、その金額を明らかにする書面のコピーが必要です。取得先は市役所。

 

■財産分与明細書
財産分与をしたことがある人は財産分与明細書が必要です。
財産分与とは、離婚をする時に夫婦が結婚生活で築いた財産を分けることで、そのような過去のない方は財産分与明細書はいりません。

 

■財産相続明細書
相続によって財産を引き継いだことがある場合は、財産相続明細書が必要です。
相続したことがない人は不要。

 

■クレジットカード
持っているクレジットカードは全て提出します。

 

 

 

個人再生に必要なもの

必ず必要なもの

■住民票
本人だけでなく、世帯全員分の本籍が記載されたもの(3カ月以内)が必要です。
取得先は市役所。

 

■住居に関する資料
マンションやアパートなど賃貸に住んでいる場合は賃貸契約書の写しが必要です。取得先は仲介業者。
社宅や社員寮の場合は社宅証明書の写しが必要です。取得先は勤務先。
マイホームを所有している場合は建物・土地の登記事項証明書が必要です。取得先は法務局。

 

■給料明細
申し立てをする前3か月分(自営業の場合は不要)の給料明細書のコピーが必要です。
取得先は勤務先。

 

■年収がわかる資料
会社員の場合は源泉徴収票が必要です。取得先は勤務先。
自営業の場合は確定申告の控えが必要です。取得先は税務署。

 

■預貯金口座の通帳
すべての預金通帳のコピーが必要(約、過去2年分)です。

 

該当する場合に必要な資料

■公的扶助の受給額がわかる資料
児童手当支給決定書や年金通知書など公的扶助の受給をしている場合に提出します。
現在の受給額がわかる資料が必要です。取得先は市役所です。

 

■同居人の収入がわかる資料
同居人がいる場合に必要です。会社員の場合は給料明細や源泉徴収票など。
自営業の場合は確定申告書の控え。

 

■税金、社会保険料等の滞納金額がわかる資料
税金を滞納している場合は納税通知書が必要です。取得先は市役所。

 

■保険証券の写し
生命保険、学資保険、自動車保険、火災保険など加入している保険はすべて対象内です。共済も対象に含みます。
保険証券がなくなっている場合は、保険会社に再発行を依頼しましょう。

 

■保険の解約返戻金額がわかる資料
個人再生では実際に解約する必要はありませんが、解約返戻金額がわかる資料が必要です。
保険証券から返戻金がわかる場合は提出する必要はありません。取得先は保険会社。

 

■退職金を証明する書面
退職金を受け取っていた場合には、それを証明する書面、将来に向かって退職金の受給が見込まれる場合は、その計算書(会社から取得できます)。
退職金の証明物を会社に請求するのが嫌な人は、就業規則や退職金支給規定の書類と一緒に、自分で作成した計算書を提出することで代用できことがあります。裁判所に確認してみましょう。

 

■有価証券
株券・ゴルフ会員権 など有価証券を所有している場合、有価証券の時価がわかる資料の提出が必要です。
株券の場合は、相場価格の資料・購入価格がわかる資料が必要です。
ゴルフ会員権の場合は取引価格がわかる資料が必要です。

 

■車検証の写し
車を持っている場合は、その車検証のコピーが必要です。
自動二輪車の場合は、登録事項証明書が必要です。取得先は運輸局。

 

■自動車(自動二輪)の査定書
自動車を持っている場合は、その自動車を査定してもらった書類が必要です。
買取業者に依頼すると検定書を取得できます。インターネット上での査定の場合、査定金額が記載された部分を印刷したものでも可能です。

 

■不動産の価格がわかる資料
仲介業者が作成した査定書と固定資産評価額証明書の二つが必要です。
査定書は大手の仲介業者なら無料で査定してもらえることがあります。固定資産評価額証明書は市役所で取得できます。

 

■住宅ローン特則を利用する場合
個人再生で住宅を手放さずに手続きを行う特則を利用する場合は、
住宅ローンの契約書と住宅ローンの償還予定表の二つが必要です。
取得先は銀行。

 

■クレジットカード
持っているクレジットカードはすべて提出します。

 

 

債務整理に関する記事