自己破産をしたらもう新しい銀行の貯金通帳は持てない？
自己破産と通帳について
自己破産をしてしまった場合、気になるのが「新しい通帳を持てるかどうか」ということだと思います。自己破産をしたらもう新しい通帳を持てないのでないか…と思っている方は意外と多いようです。
銀行口座預金を新規に開設しなければならないことも多いですし、こういったことを気にされる方は意外と多いのです。
そこで、自己破産という手続きや自己破産をした場合、通帳が持てるのかについて詳しく見ていきましょう。
自己破産をしても、通帳を持つことはできる
結論から言うと、自己破産をしたとしても、銀行口座や通帳を持つことはできます。また、自己破産をしたとしても、新しく銀行口座を開設することも可能となっています。
銀行口座を開設する際には、収入証明といったものは、提出する必要はありません。銀行にとって、銀行口座を開設してくれる人はお客様であり、たとえ自己破産をした過去がある人を受け入れたとしても特にリスクはありません。
引き出しや振り込みをしてもらえるのであれば、銀行側としても一人でも多く銀行口座を開設してもらいたいわけです。
このため、自己破産をした履歴があったとしても、銀行口座の開設には全く影響することはありません。自己破産をするとその後5年〜10年は事故情報が信用情報機関に掲載されます。いわゆるブラックリストと呼ばれるものですが、銀行の新規口座開設をする時に銀行は信用情報機関のデータ照合は一切しません。
借金をするわけではありませんから、銀行口座を作ることと、ブラックリストに載ることは無関係です。また、自己破産の申し立て中にも、銀行口座を新しく開設することも可能となっています。
銀行口座の開設で気を付けることとは？
しかし、銀行口座を開設する際に、気を付けなければならないことがあります。それは、キャッシュカードなどに付加されている、クレジットカード機能です。クレジットカード機能がついている場合、与信審査が必要となります。
このため、自己破産をした人に関しては、喪中は審査が通らないのです。しかし、クレジットカード機能は付加しなければならないものではありませんので、機能を付加しないようにすればよいだけのことなのです。
自己破産をした場合、喪中はクレジットカードを作成するのはできませんが、しかし自己破産の記録は10年後には信用情報から抹消されます。このため、ずっと与信審査に通らないというわけではないので、ご安心ください。
すでに持っている銀行通帳は持てるの？
既に持っている銀行通帳と口座に関してですが、こちらも自己破産をしたとしても、ずっと持ち続けることができます。銀行のカードローンを利用していた場合でも、ずっと通帳は持っていても問題はありません。
また、クレジットカードとキャッシュカードが一体となっているカードは、再発行をしてもらうことができます。預け入れや引き出し、振り込みなども制限なく行えますので、今まで通りに使うことができるといえるでしょう。
しかし、気を付けなければならないのは、借金をしている銀行の口座です。たとえば三井住友銀行カードローンの借金をしていて自己破産した場合、破産手続き期間中に三井住友銀行の銀行口座は凍結となります。凍結となり残高と借金分が相殺されます。
自己破産の手続き期間中は借金をしている（していた）銀行の銀行口座は凍結となり利用ができなくなるので注意が必要です。
当面の生活費などを引き出すことができなくなってしまいますので、あらかじめ生活費を引き出しておくことが必要となります。給与や年金の振り込み口座にしている場合は予め振込先を変更しておく必要があります。公共料金などの支払いに指定している場合は別の口座に変更しておきます。
しかし、ずっと口座の凍結が続くというわけではなく、自己破産で免責がおりれば、銀行口座の凍結は解除されます。しかし、その時期については各銀行でも違いますので、時期を確認しておいたほうがよいでしょう。
このように以前借金をしていた銀行の銀行口座であっても新規で口座開設が可能となっています。
会社が破たんしてしまった場合は不可能
たとえば、会社が破たんしてしまったという場合にはその会社で銀行口座を作ることはできません。
しかし、これは会社の場合なので、個人の場合では、自己破産をしたとしても銀行口座を作ることは可能なのです。
自己破産と銀行口座まとめ
自己破産をしたとしても新規の銀行口座は作成できますし、いつでも利用できます。ただし銀行から借金をしていて、自己破産した場合、その銀行の銀行口座は手続き期間は凍結となり、残高は相殺されます。そのケースでは予めお金を引き出しておく必要があります。このケースでも免責許可がされればその後は問題なくその口座を使い続けることができます。